資源・環境

使用済みFRP製品廃棄物の集荷ビジネスモデルの研究

トップページコンテンツ資源循環ビジネスモデル「自分探し」
(財)経済産業調査会;「経済産業公報平成16年10月28日号、9頁
特定非営利活動法人ノウハウ会:特開2004-246656「小口排出産業廃棄物の集荷システム」
近畿経済産業局:「住宅・住設機器のFRP及び塩ビ樹脂製品・部材のリサイクル率向上検討調査」報告書
特定非営利活動法人ノウハウ会;強化プラスチックス、vol.49、no.7,34(2003)
前田秀一(FRP再資源化委員会);強化プラスチックス、vol.46、no.2、65(2000)


目次
1.プロローグ
2.研究の背景
3.研究の結果
4.エピローグ

詳細は、「論文」図7図8
ダウンロード(無料)はこちらから
 Adobe社 AcrobatReader
 






プロローグ

 平成元年(1989年)) 、「持続可能な資源循環型社会の構築」を目指した制度研究が始まった年に、本社(東京・日本橋)勤務を命ぜられ、企画開発業務を担当することになりました。FRPバスタブ
 「企画開発」のコンセプトは、従来の「開発指向」型から「資源循環」型を前提とした製品開発が至上命題とされ、「環境」の時代に課せられた価値観の変化に対応する製品品質設計基盤の確立にありました。
 とりわけ、担当したFRP(Fiber Reinforced Plastics:繊維強化プラスチックス)製品は、浴槽、浴室ユニット、水タンク、管材(産業用パイプ等)、浄化槽、漁船など日常の生活および主要産業に広く使用され、それぞれの分野において耐久性に優れる商品価値の高い素材でありますが、反面、リサイクル困難材料であるという課題を避けることが出来ませんでした。

研究の背景
 (社)強化プラスチック協会(以下、FRP協会)は、(財)クリーン・ジャパン・センターをとおして、平成11年度のNEDO助成金(1億8千万円)受託事業として、「廃強化プラスチック製品再資源化実証システム研究」に取組み、使用済みFRP製品廃棄物(以下、廃FRP製品)がセメントの原燃料(ガラス繊維および充填剤⇒原料、樹脂⇒燃料)として再資源化可能であることを実用技術として実証しました。
 さらに、平成14年3月末には、これら実証試験研究に使用した機械設備等一式を国(NEDO)から払い下げを受け、民間の産業廃棄物処分業者に再譲渡し、排出規模に見合ったスケール(7,200トン/年)で、本格的な廃FRP製品の再資源化事業を開始しました。 
 セメントは、年間出荷量が8千万トン(最高時1億トン/年)という巨大な再資源化産業で、排出する廃FRP製品の全体量(40万トン超/年)を全てセメントの原燃料としたとしても、その割合が0.5%にしか過ぎないという強みがあり、むしろ、再資源化製品として出荷先であるセメント業界の市場規模に見合った量(600〜1,000トン/月)の廃FRP製品を定量的に集荷、供給するシステムの確立が急務であり、また、適正な「費用対効果」を確立するためにも不可欠でありました。
 退職後、有志と設立した特定非営利活動法人(NPO法人)ノウハウ会で、今後の課題となる集荷ビジネスモデルの研究プロジェクトを設立して取り組み、研究成果を提案しました。

研究の成果 
 セメント会社が事業として経済ベースに乗せられるように、セメント業界からの要望に応じた規模の廃FRPの量(600〜1,000トン/月)を効率的に集荷、運搬するための排出情報収集ネットワークの構想を研究し、その結果を図7および図8にまとめました。シュレッダー減容車
 廃FRPを集中的に集荷し、量の拡大を図って抜本的なコストダウンを達成するために、再資源化システムに関する総合的な政策企画、法令遵守および情報公開を担う全国的な中核機関としてNPO法人組織「情報センター」の設立を提案しました。
 全国を5地域に、地域密着型で排出情報やビジネスサービスを提供するNPO法人組織「エリアセンター」を設立し、その地域の廃FRP排出情報の収集、管理を業務とし、認証登録された契約再資源化企業に提供することを基本としております特開2004-246656「小口排出産業廃棄物の集荷システム」)。

  集荷ビジネスモデル

エピローグ
  在職中、(社)強化プラスチック協会「FRPリサイクル実証事業準備室」長として取り組んだ「使用済みFRP製品廃棄物再資源化実証事業」に対して「経済産業大臣賞」表彰が決定され、平成16年10月20日、東京・飯野ホール(千代田区内幸町)にて(社)強化プラスチック協会と共に、事業化受託企業の(株)冨士田商事および廃FRP製品収集運搬を担当されている五光物流(株)が受賞されました。
 「リデュース・リユース・リサイクル(3R)」の推進を目的として、「リデュース・リユース・リサイクル(3R)推進協議会」(会長:平岡正勝・京都大学名誉教授)の主催によるもので、経済産業省など関係8府省が後援しております。
 その他に、ソニー・エナージー・デバイス(株)と(株)神戸製鋼所が同時に受賞されました。
 退職後もこのテーマをライフワークとして継続して取り組み、(社)強化プラスチック協会浴槽部会からの招請に応じて参加しており大変光栄に思います。
 本事業の企画推進者として、事業の継続。運営にご尽力された関係者の皆さんに深く感謝します。

              ⇒ このページのトップへ戻る